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2009年04月30日

無冠でもリバプールの健闘は忘れない

過去数シーズンに渡って、プレミアリーグのタイトル争いはマンチェスター・ユナイテッド、チェルシー、アーセナルを中心に展開されてきました。この3クラブ以外のチームが優勝したのは、94-95シーズンのブラックバーンだけです。近年「プレミアリーグのビッグ4」といわれながら、リーグタイトルを手にしていない唯一のチームがリバプールでした。

しかし、今季のリバプールはタイトル争いの中心にいます。残念ながら、チャンピオンズ・リーグからは脱落してしまいましたが、リーグでは2位につけ、マンチェスター・Uを追走しています。

もし、自分がリバプールのファンだったら、今季の彼らが見せている攻撃的で魅力的なフットボールに大興奮していたことでしょう。3月10日のアンフィールドでのレアル・マドリー戦(4-0)、3月14日のオールド・トラフォードでのマンチェスター・U戦(4-1)、3月22日のアストン・ビラ戦(5-0)と抜群の攻撃力を発揮しています。オールド・トラフォードでの勝利にはキャプテンのスティーブン・ジェラードがテレビカメラにキスするパフォーマンスで喜びを表現しました。

4月8日のチャンピオンズ・リーグ準々決勝第一戦のチェルシー戦はホームで1-3と不覚を取り、第2戦はアウェーで4-4と敗退。その翌週にはアーセナルと4-4の引き分けと、結果には恵まれませんでしたが、その破壊力は健在です。チェルシーとの第2戦はジェラードを欠きながら4ゴールですから、その強さは本物です。

タイトルレースにおいては、アーセナルとの4-4のドローがかなりの痛手になりそうです。マンチェスター・Uの逃げ切りを阻止することができるかどうか。正直これは難しいでしょう。

しかし、世界中のリバプールファンに今年のチームは大きな希望を与えています。たとえ無冠に終わったとしても、トロフィーと同等の価値のある、いくつもの素晴らしい試合はファンの心に永遠に残るでしょう。

投稿者 steve : 19:58

2009年04月24日

中村俊輔とばったり遭遇

先週のイースター(復活祭)休暇中、私は家族とともにスコットランドのグラスゴーを訪れました。
ここは妻の実家のあるところで、彼女の一族は熱狂的なセルティックファンです。
当然のことながら、妻の実家では彼らの一族のしきたりにのっとり(?)、息子のルーカスをセルティックファンになるように教育しようとしています。

まず、ルーカスはセルティックのホームスタジアム、セルティック・パークに連れていかれました。
我々は午前11時からのスタジアムツアーを予約していましたが、驚いたことにその日、スタジアムの外にはツアー参加者が列を成していました。
しかも、多くは外国人で、私が言葉を交わしたのはポーランドやオーストラリア、アメリカから来た人たちでした。
セルティックが国際的に知られたチームであることがこれでもわかります。

ツアーでは最初にトロフィールームに案内されます。
スコットランド国内リーグとカップのほとんどを宿敵レンジャーズと分け合ってきたセルティックですから、トロフィーやカップの数は膨大です。
しかし、最も輝いているトロフィーはただひとつ、1967年のチャンピオンズ・カップでしょう。
決勝の開催地、ポルトガルの首都リスボンにちなみ、「リスボン・ライオンズ」と呼ばれる、このチームはイタリアのインテルを下して、チャンピオンズ・カップに優勝した最初の英国チームとなりました。
リスボン・ライオンズの選手たちは全員がスコットランド人、しかもセルティック・パークから30マイル以内で生まれた選手たちでした。

記者会見場ではセルティックの歴史DVDを上映。
過去の貴重な映像を見ることができました。
それから、企業がキープしているボックスシートを見学しました。
そこは日本企業のホンダがスポンサードしている席です。
試合日には57,000人のファンが陣取るスタジアムなので、空っぽのセルティック・パークはむしろ新鮮に感じられました。

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我々はピッチに降りて、選手になりきってダグアウトを通ったりしてみました。
約1時間のツアーは予想以上に面白く、楽しいものでした。
セルティック・パークを訪れた際には、ぜひ体験してみてください。

この日はもうひとつラッキーなことがありました。
我々がツアーを終えて駐車場に戻った時、ちょうどトレーニングを終えたばかりの中村俊輔にばったり出会ったのです。
ナカはルーカスとの2ショットに快く応じてくれました。
この嬉しいハプニングのおかげもあり、妻の一族の希望通り、ルーカスは完全なセルティックファンになったようです。

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投稿者 steve : 13:34

2009年04月10日

ルーカスの誕生日とスコットランド戦

先週は我がマッケンジー家にとって、重要な時でした。
理由はふたつ。息子のルーカスが5歳の誕生日を迎えたこと。そしてスコットランド代表がワールドカップ予選、対アイスランド戦を戦ったことです。

最近、ルーカスはフットボール選手に興味を持ち始めています。テレビで見たり、『ワールドサッカーダイジェスト』を読んで(実際にはながめているだけですが)、選手の顔と名前を覚えています。現在の彼のお気に入りはスティーブン・ジェラード、クリスチアーノ・ロナウド、フランク・ランパード。悔しいことに、ウェストハムの選手にはまったく興味がありません。

もうひとりのお気に入りがアトレティコ・マドリーのセルヒオ・アグエロ。なかなか目が高い、と言いたいところですが、これは単に『ワールドサッカーダイジェスト』のカレンダーの3月がアグエロだったからです。自分の誕生月を飾った彼に親近感を持ったようです。
ムリは承知で、2010年のカレンダーの3月にはウェストハムの選手を採用してほしいと、編集部にお願いしたいところです。

スコットランド対アイスランドのキックオフは、いつもなら、ルーカスがベッドに入る時間ですが、この日は特別に起きて、試合を見てもいいことにしました(都合のいいことに妻が外出していたのです)。
ルーカスはパジャマの上着を脱ぎ捨て、スコットランドの親戚から誕生祝いにもらったスコットランド代表のユニホームを着こみました。

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試合会場はグラスゴーのハンプデンパーク。いつものことながら雰囲気は最高です。ルーカスはテレビから流れてくるサポーターに合わせて歌い、「次の試合は生で観たいから、ここに連れていって」と言い出しました。
スコットランドは2−1でアイスランドを下し、ルーカスはごきげんでしたが、スコットランドの場合、いつもこんなにうまくいくとは限らないことを
理解してくれるといいのですが……。

ところで、この試合、結果以上に話題を呼んだのがスコットランド代表選手ふたりの愚行でした。レンジャーズのMFバリー・ファーガソンとGKのアラン・マクレガーです。彼らはアイスランド戦の前に行なわれたオランダ戦の後、チームの許可を得ることなく、勝手に酒を飲み、そのためにアイスランド戦は先発から外されました。しかし、ベンチでテレビカメラに向かってVサインをするなど、反省した様子はなく、多くの人々から非難を浴びました。特にファーガソンは代表チームの主将でもあり、他の選手の手本となるべき立場ですから、特に厳しい批判を受けました。
 
スコットランド・サッカー協会の会長ジョージ・ピートは即座に「問題のふたりを代表から永久に追放する」と発表しました。チーム状況を考えればこのふたりを失うことは痛手なのですが、ピート会長の決断はほとんどのサポーターが歓迎、あるいは当然のことと受け止めているようです。戦いがさらに厳しくなったとしても、国を代表する選手にふさわしくない振る舞いをした者は排除する、という断固たる姿勢を示したことはフットボールの伝統国として当然であり、誇らしいことだと思います。

投稿者 steve : 14:53

2009年04月01日

イングランド代表の新ユニホーム

今週はインターナショナルウィークに当たり、世界中でワールドカップ予選やフレンドリーマッチが行なわれました。イングランドも例外ではなく、スロバキア、ウクライナと対戦しています。この2試合はもちろんビッグイベントですが、それ以上に注目されたビッグイベントがありました。イングランド代表の新ユニホームのお披露目です。

ワールドカップやヨーロッパ選手権(EURO)のような大会の間、イングランドのファンにとって、スリーライオンズ(イングランド代表の愛称)のユニホームはまさに“制服”になります。ファンにとっては選手たちと同じシャツを着て、声援を送ることが重要なのです。ユニホームはチームと一体になるために必要欠くべからざるものといえます。

今回、発表されたユニホームは来年の南アフリカ・ワールドカップで着用されるものです。イングランドは予選通過はもちろん、本戦でも上位を狙っています。その期待がこめられているだけに、今回の新ユニホームへの注目度はさらに高まったといっていいでしょう。

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アンブロ社からの招待を受けて、この注目の新ユニホームを見ることができた私は幸運でした。お披露目の会場はロンドン東部のショーディッチ(ファッショナブルで芸術家の多い地区。サッカーダイジェストのロンドンオフィスもこの近く)にありました。通常なら、発表会はホテルやレストランなどで行なわれますが、この日はいうなれば“隠れ家”で行なったようなものです。ユニホームの撮影は禁止されているというのに、世界各国からのメディアが集まったのは驚きでした。それだけイングランド代表とそのユニホームの人気が世界的ということでしょう。

新ユニホームの製作には14か月をかけています。その間、イングランド代表チームからの意見やアイデアが次々と出され、採用されていきました。特にデザインに関するファビオ・カペッロ監督の影響力は絶大だったと聞いています。さすがイタリア人だけに、カペッロはスタイルには大いにこだわりを持っているようです。選手で最も多くのアイデアを提供したのはジョー・コールだったそうです。

アンブロは1920年代からイングランド代表ユニホームを作ってきました。当時は1着ごとにオーダーメイド専門の腕利きの仕立て屋によって作られていたのです。まさに“スペシャル”なものでした。

しかし、後年、ファンのためのユニホームを作ることになった時の“スペシャル”はサイズとフィット感でした。単なるS、M、Lというサイズの定義を止め、シャツは胸囲によって、ショーツは胴囲によってサイズ分けをしたのです。さらに年々増加する女性ファンのために身体の線にフィットして、女性をより美しく見せるユニホームも作りました。

「今回の新ユニホームは選手とファン、どちらをより意識して作ったのか?」と、アンブロのチームデザイナー、デイビッド・ブランチに尋ねました。彼の返事は「特定の誰かのためではなく、フットボールを愛する人のために作った」というものでした。

steve090401_2.jpgイングランドらしい伝統と現代的なテクノロジーを融合させた「フットボール・テイラーリング」が今回のコンセプト

今回の白いシャツは40年前の66年イングランド・ワールドカップで着用したモデルがベースになっています。66年の準々決勝、対アルゼンチン戦で上下とも白いユニホームを着たのです。

このユニホームを着たキャプテンが、南アフリカで優勝トロフィーを掲げることになるのでしょうか? 先のことはわかりませんが、その可能性は十分にあると思います。

投稿者 steve : 14:30