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2007年09月28日
モウリーニョ監督の落ち着き先は!?
今週のプレミアリーグはジョゼ・モウリーニョ監督のチェルシーを退団に驚かされた1週間でした。
モウリーニョはそれ以降、アトレティコ・マドリー、インテル、ユベントス、トッテナム、レアル・マドリーといった欧州トップクラスのクラブやポルトガル代表の次期監督候補と言われています(ですが、トッテナムは欧州トップクラスではないと私は修正したい!)。
ただ、私は彼がすんなりとプレミアリーグのクラブの監督になるとは思えません。プレミアリーグのクラブの関係者が彼と接触するのを、チェルシー側が黙って見ているはずがないからです。だから、最終的にはユベントスに落ち着くのではないでしょうか。
モウリーニョはプレミアリーグに新しいエネルギーを持ってきた監督であり、マンチェスター・ユナイテッドのアレックス・ファーガソン、リバプールのラファエル・ベニテス、アーセナルのアーセン・ヴェンゲルといったライバル監督との確執は、試合をさらに盛り上げてくれました。私は大のウェストハムのファンですが、モウリーニョがチェルシーを去るのはとても悲しいです。
結局チェルシーはモウリーニョの後任にアブラム・グラントを指名しました。グラントとロマン・アブラモビッチが出会った時、グラントはイスラエル代表を指揮しており、アブラモビッチはイスラエルのクラブを所有しているだけでなく、ビジネスにもかなり関心を持っていた時期でした。アブラモビッチは初対面から彼に好印象を抱き、その時からアドバイザー的な役割を与えてきました。
しかし、グラントはプロ選手としての経験はなく、イスラエル以外での監督経験もありません。テレビタレントである彼の妻は、テレビでチョコレートでいっぱいになったバスタブの中に入ったり、自分の尿を飲んだりしたので、イギリス国内ではミスター・グラントよりもミセス・グラントの方が有名です。
今後、グラントは自分がチェルシーの監督にふさわしいということを、選手やファンに信じさせるという難しい仕事が待っています。そして、まるで自分が望んでいたのではなく、アブラモビッチに是非にと言われたかのようにふるまうことでしょう。
私はチェルシーを率いるのはジャンフランコ・ゾーラが最適だと思っています。彼はチェルシーの伝説であるだけでなく、イタリアのU-21代表で成功しているからです。
2007年09月18日
ファーガソンがリオに国歌をプレゼント
先週水曜日、私はEURO予選のイングランド対ロシアを取材するため、ウェンブリーに足を運びました。そこで、リオ・ファーディナンドが試合開始前に興味深い話をしてくれました。
「イングランド代表が負けると、(スコットランド出身の)ファーガソン監督がいつも僕を見て笑うんだ。そして、携帯電話に入れている『ザ・フラワー・オブ・スコットランド』(スコットランド国家)を流すんだよ」
私がイングランド代表戦をスタジアムで観たのはEURO96以来。あの時、ポール・ガスコインの活躍もあり、イングランドは快進撃を見せ、スタジアムは大いに盛り上がりました。しかし、先週のロシア戦でのスタジアムの雰囲気はとても静かで、EURO96とはかなり違いましたね。応援のチャントが始まったかと思えば、それはロシア・サポーターのもので、その声をかき消すにはイングランド・サポーターがドラムを使って、他のファンに歌うように煽らなけなればならなかったほど元気がなかったですね。
試合は3−0でイングランドが勝利したのですが、試合中にクロアチア人ジャーナリストがパリで開催されているフランス対スコットランドの結果を教えてくれて大変驚きました。まさか強豪相手に、しかも敵地で、スコットランドが1−0で勝利するとは、スコットランド・ファンの私でさえ思っていなかったのです(スコットランドについても触れさせてもらいます!)。
ジェームス・マクファーデンの一撃で勝利した私の母国は、グループリーグで同居するイタリア、フランスを差し置いてトップに立っています。ご存知のとおり(?)、私は「タータン・アーミー」(スコットランド代表サポーター)ですが、2万人ものサポーターがパリに集結。彼らは(イングランド代表サポーターのように)何の騒動も起こすことなく、行儀良く家路についたそうです。ファンのひとりは、生まれる子どもにフランスを沈めた「ジェームス」の名を付けるとか。まだ性別が判別していないのに……。
EURO予選最終戦が行なわれる11月17日、スコットランドはグループリーグ2位のイタリアと地元グラスゴーで対戦します。おそらく、リオはまたファーガソン監督から『ザ・フラワー・オブ・スコットランド』をファーガソン監督から聞かされることになるでしょう!
2007年09月10日
セレブやスターとも戦う闘将キーン
昨シーズン、サンダーランドの監督に就任し、チームをチャンピオンシップからプレミアリーグに昇格させたロイ・キーンは、メディアやマスコミから賞賛されてきました。彼らに対して、自身の采配が適切であったかどうかを、率直に意見を伝えている姿勢も評価されています。悪い情報も公に知らせるのを敬遠する指揮官は少なくありませんから。
また、喜怒哀楽を率直に表現し、それを行動に移す姿勢も現役時代と変わっていません。昨シーズン、ふたりの選手がチームバスに乗り遅れた際、通常ほとんどの監督は選手を待つのに、キーンは主力の彼らを待たずにチームバスを出発させました。スターであろうとも贔屓をしないキーンの言動は、ファンを引きつける大きな魅力です。
今ではフットボーラーは昔と違い、桁違いの大金を手にするようになり、特権でも得たかのように勘違いする選手が増えています。一般人が従っている規則を、当然のように無視する選手が多いのです。しかし、キーンは彼らにも自分の主張をぶつけます。大金を手にしたフットボーラーは、ファンから見ればエイリアンに映りますが、キーンは彼ら異邦人を、常識を備えた人間にしようとも考えています。
ピッチに話を戻しますが、今シーズンのサンダーランドは苦戦を強いられており、それは今後も続くでしょう。しかし、指揮官は自身が率いる集団はシーズン終了まで、規律あるチーム、全力で戦い切るチームであるべきだと主張しています。
戦う集団を作るには補強も必要で、彼は何人かの選手にその情熱があるかを問いました。しかし、数人はサンダーランドへの移籍を拒んだため、キーンは彼らの妻やガールフレンドを非難したのです。なぜ、WAGs(Wife and Girlsの略。2002年、06年ワールドカップの時、タブロイド紙がヴィクトリア・ベッカムら選手の妻や恋人を指して使用した略語)を叱責したのか。選手たちはプロとしてキャリアを充実させることよりも、妻の意見を聞き入れる傾向にあるのです。ロンドンであれば好き放題ショッピングができますが、サンダーランドのような田舎町などではセレブは満足しないのでしょう。
キーンは選手たちに審判と口論しないよう注意していますが(現役時代、本人は正反対でしたが)、今シーズンはプレミアリーグでの戦いだけでなく、セレブ、スターらの偏った価値観とも戦う姿を見せてくれるでしょう。マネーこそ最大の価値のように見られる今の時代、キーンのような人間は重宝されるべきなのかもしれません。
2007年09月03日
名GKが輩出されなくなった理由とは?
伝統的にスコットランドからは名GKが輩出されず、能力の低さゆえにメディアやファンから嘲笑されてきましたが、イングランドも他人事として笑えない危機的状況にあります。
8月22日に行なわれたドイツとの親善試合でのこと。GKポール・ロビンソンがポジショニングの悪さから敵のクロスを弾いて失点を招くという大失態を犯したこともあり、1−2で敗退。昨年10月のクロアチア戦でもDFガリー・ネビルのバックパスをまさかの空振り。控えも不十分で、経験の浅い若手しかおらず、彼らはクラブで定位置を確保するのに苦労している状況です。
イングランドといえば、ゴードン・バンクス、ピーター・シルトン、レイ・クレメンスら世界最高レベルのGKを輩出する国として有名でした。しかし、彼らが現役を退いたあとのプレミアリーグで活躍したGKは、ペーター・シュマイケル、カルロ・クディチーニ、ペトル・チェホといった外国人選手ばかり。なぜ、現在イングランドからトップクラスのGKが育たないのでしょうか?
イングランド人GKが育たない理由として、プレーする機会を得るのが年々難しくなっていることが挙げられます。ほとんどのプレミアリーグのチームは控えGKにチャンスを与える余裕などありません。ミスを犯しかねない、試合経験の少ないGKを起用するというリスクを負いたくないからです。
リバプールに在籍していたスコット・カーソン(21歳)、クリス・カークランド(26歳)は、出場機会を求めてそれぞれウェストハム、アストン・ビラにレンタル中。マンチェスター・ユナイテッドのベン・フォスター(24歳)も昨シーズンまでワトフォードにレンタルされていました。
もし、GK不毛国で有名なスコットランドのGKクレイグ・ゴードン(今季、ハーツからサンダーランドに移籍)がプレミアリーグでプレーする英国人のベストGKになったとしたら、いま以上にイングランドのGK事情は笑えない状況になっているでしょう。

